絵本に限らず、本を発行して流通する出版方式には以下の3つがあります。
・企画出版 ・自費出版 ・協力出版
企画出版とは、出版社がこの内容であれば売れると判断した場合に制作費などを全て出版社が負担して、著者の費用負担なしで発行できる出版方式です。 作家・著者はこの方法で出版したいと思うことは当然だと思います。 しかし、本が売れない昨今、企画を出版社に持ち込んで企画出版をしてもらうのはかなりハードルが高いです。 企画を練り上げているうちに旬が過ぎてしまうことも多々あります。
自費出版とは制作/編集・印刷/製本/流通まですべてにかかる費用を著者が負担して発行する方法です。 この場合は作家・著者が自由に作品を作成することができますし、自分の好きなタイミングで出版が可能です。 しかし、一般的な自費出版は編集費用を含むと費用が高く、なかなか気軽に発行できません。
協力出版とは制作/編集・印刷/製本/流通まででかかる費用を著者と出版社が分担して負担する方法です。 こちらの場合は自費出版のように自由度がありますし、費用も一部は出版社が負担する為、自費出版よりコストが下がります。 但し、編集/制作が入ると協力出版でも費用が高くなります。
弊社の少発行出版システムは協力出版方式となります。 制作/編集費は必要があれば、ご負担を頂きますが、印刷/製本は200冊発行の内、100冊のみ著者のご負担でお買取り頂き、残りは弊社の負担となります。 また売れ行きがよく在庫が無くなった場合の増刷の費用は弊社で負担しますので、絶版が無くロングテールで販売が可能となります。
児童書の市場規模は940億円(「出版指標年報2009」より)とあります。
940億円という数字は、児童書全体の数字なので、そこから「絵本」の市場規模を概算するとおよそ400億円程度だと言われています。
その内訳は、大別すると往年のベストセラーが1/3、図書館・公共施設で1/3、新刊絵本で1/3となっています。
従って、書店で買われる新刊絵本の市場規模は、約130億円と推測されます。絵本の平均単価を仮に1,300円だとすると、年間1000万冊の新刊絵本が書店で買われている計算になります。
『白書出版産業』によると2002年の絵本の新刊点数は1,794点とありますので、少子化の流れと、出版業界の推移から推察して、現在、新刊の絵本が年間約1,500作品出版されていると仮定すると、新刊一冊当たりの平均実売数は6,666部と推測されます。
この推測が正しければ、年間5,000部以上の販売を見込める絵本しか企画出版での発行ができないことになります。
これは、かなりの売れっ子作家にならないと難しい数字です。
絵本の企画出版をするのであれば、5,000部以上は売れる内容に仕立てる必要があります。
このように、企画出版で絵本を発行することは多くの方にとっては難しいことかもしれません。
一方、費用の一部をご負担頂く弊社の協力出版方式であれば、コストを抑えることもできますし、売れ行きが思わしくなくても絶版がなくロングテールで販売ができます。
あなたの絵本はどのような形での出版が最適か、ご相談を頂ければ、検討してご提案をさせて頂きます。